秋の休日、川西の中で少し気分を変えてみませんか。黒川では、運営を引き継いだ「黒川ダリア園」が2026年11月8日(日)まで開園し、旧小学校を活用した黒川里山センターでは読書や手仕事も楽しめます。花を見て、木造校舎に立ち寄って、里山でひと休みする過ごし方をご紹介します。
この秋の黒川、出かける前に知りたい3点
- ダリア園は11月8日まで。9~16時、高校生以上は協力金500円。2026年から「ダリアを愛する会」が運営しています。
- 里山センターは見学無料。旧校舎に図書スペースがあり、イベントに参加しない日も立ち寄れます。
- 2施設は別の場所です。里山センターは月・火・祝日休館に加え、10月18日(日)も休館。ダリア園は開園期間中、休みなしの案内です。
ダリアってどんな花?同じ花とは思えない、形と大きさの違い
ダリアは、メキシコなどの高地を原産地とするキク科の多年草です。別名は「天竺牡丹(てんじくぼたん)」。牡丹という名前がついていますが、植物の分類ではキクの仲間です。
見どころは、品種によって花の姿が大きく変わること。丸いボールのような花もあれば、花びらが幾重にも重なる花もあります。白・黄・紫・オレンジなど色もさまざまで、小さな花から直径30cmほどになる大きな花まであります。これはダリア全般の特徴で、今年の黒川ダリア園にすべての形・大きさがそろうという意味ではありません。
園内では、まず気になった一輪を選び、隣の花と見比べてみませんか。「花びらは丸い?細い?」「横から見ると、どんな形?」「同じ色でも大きさは違う?」。名前を知らなくても、違いを探すだけで花を見る時間が楽しくなりそうです。
今年のダリア園は、「また訪ねたい場所」の新しい一歩
黒川ダリア園は、2026年から「ダリアを愛する会」による運営になりました。川西市の広報10月号では、いったん閉園した園が、地元有志によって運営形態を変えてリニューアルすると紹介されています。地域の人たちが花のある場所を引き継ぐ、新しい一歩です。
新しい運営団体は、ダリアを育てるだけでなく、愛好家との交流や情報発信を行い、コスモスや笹リンドウなどの栽培、薬草園の整備を通じて、人が憩える場所を目指しています。これは団体が掲げる方針で、すべての整備が完成したという意味ではありません。
市の広報で案内されているのは、100種類・300株のダリアです。花を見るときは、色だけでなく、花びらの重なりや輪郭にも目を向けてみませんか。一輪をゆっくり眺めたり、気に入った花を写真に残したり。「たくさん回る」よりも、好きな花を見つける時間として訪ねるのもよさそうです。開花状況は天候などで変わるため、満開や見頃を保証するものではありません。
| 2026年の開園期間 | 10月1日(木)~11月8日(日) |
|---|---|
| 時間・休み | 9~16時。期間中は休みなし |
| 協力金 | 高校生以上500円 |
| 場所 | 川西市黒川落合389番地。駐車場あり |
| 問い合わせ | 090-3710-5037 |
公式サイトでは、切り花・球根の販売も案内されています。当日の販売品や在庫は現地でご確認ください。
なぜ黒川にダリア園があるの?始まりは、遠くの「川西」からの贈り物
山形県川西町では、ダリアが町を代表する花に
山形県川西町では、町内の愛好家たちがダリアを育てていたことを背景に、1960年にダリヤ園が開園しました。町を代表する観光地と、町民が親しめる公園をつくる取り組みでした。1975年には「ダリヤ」が町の花に定められています。黒川につながる花は、贈り主の町で長く親しまれてきた花でもあるのです。
震災後のつながりが、279株のダリアに
川西市の2022年の発表によると、自治体間の交流のきっかけは、阪神・淡路大震災の際に新潟県の旧川西町が川西市へ見舞金を届けたことでした。その後、山形県・奈良県の川西町にも声をかけ、1997年に4市町で「全国川西会議」が設立されました。
その交流の中で、2001年に山形県川西町から、友好のしるしとして279株のダリアが贈られました。川西市内で2002年から育て、少しずつ増やし、2005年に黒川のダリヤ園が開園。花を通じた交流が、黒川の秋の風景へと育ってきました。
どうして黒川で?涼しい環境を好む花を、地域の人が育ててきた
園の公式サイトは、黒川をダリアの生育に適した場所として紹介しています。一方、川西市の2025年の発表では、ダリアは暑さに弱く、涼しい環境の方が育ちやすいため、暑さ対策にも手をかけてきたと説明されています。
花を植えれば自然に見事な花畑になる、というわけではありません。贈られた花を増やし、夏の暑さに気を配り、秋に咲かせる。黒川で見るダリアには、自治体同士の友好に加えて、地域で育て続けてきた人たちの手間も重なっています。
川西市の2022年発表:震災後の交流・279株の贈呈・園名の由来を読む
川西市の2025年発表:ダリアの特徴と地域での栽培の取り組みを読む
花のあとには旧校舎へ。イベントがなくても立ち寄れます
黒川でもう一か所、訪ねたいのが「黒川里山センター」です。旧黒川小学校の南北2棟と新棟を活用した施設で、北棟は1904年(明治37年)に建てられた木造校舎。南北棟は耐震改修を経て、2025年4月25日に再オープンしました。
見学は無料で、貸室や自然体験の場としても使われています。大きな催しの日だけに訪れる施設ではなく、散策の途中で休憩したり、ひとりで過ごしたりできる場所です。
南棟の「森のとしょしつ どんぐり」には、里山や自然の本、絵本など約600冊があり、開館日の10~16時に無料・予約不要で利用できます。お子さん向けのおもちゃやオムツ替えスペースもあります。同じ部屋で体験プログラムが開かれる日もあるので、静かな読書を目的に訪れる場合は、その日の予定をご確認ください。
北棟の昇降口ギャラリーでは、旧小学校や昔の農機具、地域の活動についての展示も行われています。花を楽しんだあとに「この地域はどんな場所だろう」と一歩踏み込めるのも、旧校舎に立ち寄る面白さです。
黒川里山センター公式:森のとしょしつ「どんぐり」の使い方を見る
黒川の里山は、人の手がつくってきた風景
黒川の魅力は、花や木々の景色に加えて、人の暮らしが自然と続いてきたことにもあります。黒川里山センターは、茶道に使われる一庫炭(菊炭)や、木を切って炭を焼く営みを、地域の特徴として紹介しています。
山の木を使い、また育てる。そうした手入れが続いてきたことが、パッチワークのような山の景観につながっています。「里山」という言葉を知ってから眺めると、緑の広がりの向こうに、地域で働き暮らしてきた人たちの存在も感じられるかもしれません。
花を育てる人、校舎を活用する人、森を守る人。そんな営みを知りながら訪れると、黒川は一度のおでかけで終わらず、季節を変えてまた訪ねたくなる場所になりそうです。
日にちを合わせるなら。10月後半からの楽しみ方
10月24日(土)は、里山を歩いて巡る日
能勢電鉄の里山ハイキングは、妙見口駅前で9時30分~10時30分に受付し、順次出発する約9kmのコースです。参加無料・予約不要で、徳林寺、黒川桜の森、里山センター、ダリア園を巡る案内になっています。ゴールは豊能ベースに変更されており、雨天中止です。
適度なアップダウンがあり、所要目安は約2時間30分。75歳以上の方と小学生以下のお子さんは、付き添い・保護者と一緒に参加する条件があります。短時間の散歩とは分けて、ご自身の体力に合う場合に選んでください。ハイキング参加が無料でも、ダリア園の協力金が免除されるとは確認できていません。
同日は、隣接する大阪府豊能町の妙見口駅周辺で芸術祭も開催されます。黒川里山センターでも、里山スクールの小中学生による黒川写真展などを予定しています。川西市内と豊能町内の会場を組み合わせて楽しむ催しです。
能勢電鉄公式:10月24日のコース・変更点・参加条件を確認する
10月30日(金)は、手を動かす大人の休日に
「おとなのためのアトリエ」は10~15時、予約不要・時間内出入り自由です。中学生以上が対象で定員8名、参加費は材料費と飲み物代を含めて1,000円。ヒンメリ、組みひも、かんたんな織物、羊毛フェルトなどの制作例が案内されています。
道具と材料が用意されているので、工作の準備をそろえるところから始めなくてよいのも魅力です。「花を見たあと、少しだけ手仕事をして帰る」という一日の組み方も考えられます。
10月31日(土)は親子で観察、11月1日(日)は雨と庭を学ぶ
10月31日10~12時は「生きもの観察会」。5歳~小学生とその家族を対象に、秋の虫や草花を探します。5歳以上は一人500円、4歳以下は無料で、事前申込が必要です。雨天は工作や実験などへ内容を変更します。
11月1日10~15時は「雨水はどこへ行く?|黒川で考える、雨を活かす庭づくり」。雨水をためたり土にしみこませたりする「雨庭」を、お話と実験、池周辺のフィールドワークで学びます。高校生以上が対象で定員20名、高校生~大学院生は無料、一般は1,500円。事前申込制で、昼食・飲み物を持参します。
どちらも開催案内を確認しましたが、現在の残席数は未確認です。参加を決める前に、公式ページから申込状況をお確かめください。
黒川里山センター公式:10月31日の生きもの観察会を確認する
黒川里山センター公式:11月1日の雨庭の学びと申込方法を見る
歩く日も、ゆっくりする日も。予定は詰めすぎなくて大丈夫
初めての黒川なら、まずダリア園を訪ねる。もう少し時間があれば里山センターへ立ち寄る。手仕事や自然体験に興味があれば、その開催日を一日の中心にする。今回は、そんな予定の組み方をおすすめします。
花をじっくり見たい方は、催しを全部回ろうとせず、ダリア園だけを目的にしてもよさそうです。センターでゆっくり過ごすなら、お弁当や飲み物を用意しておくと予定を立てやすくなります。常設の食事提供があることを前提にはしていません。
なお、ダリア園とセンターは別施設です。それぞれの駐車場を利用し、ほかの場所を訪れるための駐車可否は施設へご確認ください。施設間の正確な徒歩時間や経路の歩きやすさは未確認のため、出発前に地図と各施設の案内を確かめましょう。
アクセスと休館日。日曜日なら必ず開いている、ではありません
黒川里山センターは川西市黒川字中尾264。開館時間は9~17時、通常の休館日は月・火曜日、祝日と年末年始です。2026年10月18日(日)は投票所となるため休館と案内されています。ダリア園と合わせて訪れる日を選ぶ際は、ご注意ください。
センターへの公共交通でのアクセスは、能勢電鉄「妙見口駅」から徒歩約35分です。公式案内では、バス・レンタサイクル・送迎はありません。車の場合はグラウンドに約20台分の無料駐車場があります。センターへの問い合わせは072-738-0107です。
ダリア園には公式サイトで駐車場ありと案内されていますが、台数・駐車料金は今回確認できていません。ダリア園へ向かう場合は、センターの案内と取り違えず、下の地図で所在地をご確認ください。
黒川への移動と帰りの交通手段は、出発前に合わせて計画しておきましょう。ダリア園の最終入園時刻は未確認のため、閉園時刻とは区別して運営者へご確認ください。
遠くへ出かける予定がなくても、川西には、花を眺めて、本を開いて、手を動かせる秋があります。まずは「この花を見てみたい」「あの校舎に入ってみたい」という気持ちから。次の休日の行き先に、黒川を加えてみませんか。
出典・公式情報
阪神北地域ツーリズム振興協議会:黒川ダリヤ園の観光スポット案内
川西市:広報みらいふ2026年10月号・ダリア園リニューアルの案内
情報確認日:2026年10月15日。ダリアの基礎知識・交流と栽培の歴史は2026年10月16日に追記・確認。公式情報をもとに編集部が構成したおでかけ案内です。現地訪問・参加の体験談ではありません。催しの受付状況、開花状況、営業・開館予定は変わる場合があります。




